埼玉県 Ｄ．Ｋ（２３歳 会社員）
私が、このお坊さん三日間体験修行に参加するのは、以下の三つの事について悩んでいたからでした。
これらの事を乗り越える為に、私は色々な事をしてきました。例えば、富士山に登り、自己の精神を限界に追い込んでみたり、自己啓発本を読んで、自己の精神向上を目指したり・・・。その結果、一時的には、自己の精神を抑制する事ができても、抑制するだけで、私の考え方を根底から変える事はできませんでした。
私はいつも、自分本位な考え方しかできず、自分が損をしていると思うと、イライラして、自分より弱い立場の者を責めて、傷つけてしまっていました。また、女性の気持ちも考えず、自分の欲望のままに、女性を傷つけてしまったりもしていました。口から出る言葉は、職場や同僚・家族への不平・不満ばかり・・・。私は、こんな自分が嫌で、早く大人の精神に成りたいと考えていました。そんな時、テレビで、この体験修行の事をしりました。それでも参加しようかどうか考えていた私ですが、その間も同じ事を繰り返している自分に嫌気がさし、焦る気持ちを抑えきれず、この体験修行に参加する事にしました。
修行初日、参加理由を初めに書かされました。その時私は、女性問題については恥ずかしくて書く事ができず、上記の１、２のみの理由しか書く事ができませんでした。しかし、内観行（作文）と慧観先生との懇談を進めていくうちに、慧観上人は、私に女性問題がある事を言い当てられました。本堂という空間と慧観上人の人柄により、私は正直にその事を打ち明けられる事ができました。それでも慧観上人は、私の全て否定することなく、なぜ１、２、３のような一面が私にあるのか、心に閉じ込めている心の叫びを何度も内観行（作文）するよういわれました。私は、誰にも理解してもらえないと思っていた、『昔、両親から愛情を余りもらえなかった時期があった事』、『子供の頃、濡れ衣をきせられ傷ついた事』、『女性から裏切られてきた事』、『どんなにやっても比較され続け育てられた事』、『暴力によって支配され続けた事』、等、弱さを見せないよう隠していた過去を好き勝手に書きまくりました。そうしてるうちに自然と、「だから俺は、いつもこう思ってしまうんだ」、「だから俺は、こういう行動をとってしまうんだ」と解り始め、慧観上人さんもそれを理解してくれていると分かると、「なんだ理解してくれる人がいるじゃないか」と心がすっきりし始め、終いには「なんで俺は、自分だけこんなに不幸だと思っていたのだろう」、「なんで俺は、この自分の過去のせいと気付かず、自分と同じ様に他人を傷つけてきたのだろう。」と馬鹿らしく感じるようになりました。
正座による唱題行でも、６０分・９０分と慧観上人や奥様と共に正座をしながら唱題行をしているうちに、足にも身体にも激痛が走り、声も震えてくる始末でした。その行の途中には、次々と私が傷つけてきた人たちが目の前をよぎり、「みんな、今の私以上に心の痛みを感じていたんだろうなー」と懺悔の気持ちになり「もう傷つけるのはやめよう」と心から思う事ができました。また、足の痛みがピークに達すると、今まで忘れ掛けていた楽しかった想い出が次々に頭の中を駆け巡り、終いには、散々不平・不満を言っていた職場や同僚・家族の下へ早く帰りたいと思う様になりました。
今、修行を終え、職場に戻って仕事をしていると、自分の環境が如何に幸せな環境であるのか、悟ることできました。また、同僚や家族に対しても相手の長所ばかり見えるようになり、心から「ありがとう」といえる様になりました。多少の苦痛も体験修行の事を想い出すと、なぜか笑顔になってしまい「これも修行。自分のため」と思い、みんなの幸せを第一に考えられる様になっています。
慧観上人・奥様、今回、私は根底から変わる事できました。本当にありがとうございます。これからもこの体験修行の事は、一生忘れず、自己の向上に努めていきます。これからも、一人でも多くの方を体験修行に迎い入れ、悩みを取り去ってあげていって下さるようお願いします。
今回は本当にありがとうございました。
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