東京都 Ｍ．Ｓ（５１歳 主婦）
たまたま見たテレビ番組で、こちらの修行を知りました。すかさず『行こう』と思い立ち、テレビ局にすぐ電話。名前が覚えやすかったためです。
“出世観音”とても良い響きでした。私も遅ればせながら出世したいというのが理由の一つ。もう一つは、そうです。今までお話を聞いていただいたとおりに夫婦の問題です。
どこか知らない処に行って、見知らぬ人にポツリポツリと愚痴を聞いてもらえたらと思ったのがもう一つの理由です。そして、ついでにもう一つの理由は日常生活からの逃避です。私の生活は、三日間の休みが欲しいというのが口癖になるほど、休みが欲しかったのです。会社の仕事をして、家事をして、毎週のように実家に帰り家事をする。ヘトヘトになり、横たわると起きあがれない日もありました。
三日間、何もかも忘れて綺麗さっぱりリフレッシュしたい。それが三つ目の理由です。
女性二人と一緒と聞いていたのに、「あれ！少し様子が違うぞ…」。汗だくで駆け込んできたのは若い男の子。結局、その彼と三日間を過ごすことになりました。仮に女性同士だったらどうなのだろうかと考えたとき、彼と一緒にさせていただけた方が、気が楽に過ごせたのではないかと思っています。
修行が辛くて、「夜には逃げ出したい」というのを聞いたりすることは、私にとっては楽しいことでした。正座が大の苦手のようで、読経の時、隣で痛がっているのが伝わってきて気の毒になりました。もちろん、私も正座などもう何年もせずに生活していますので、足の甲は痛いし、長い時間の時はおしりまで痛くてたまりませんでした。立とうとしても、今度はひざが痛くて…と痛いところだらけ。
いやはや、これが修業の第一歩。まぁこんなものかしら…。
裏参道の掃除。別に苦とも思わないが、いったいどこまで続いているのかしらと時々思う。私には、ここは絶対に夜は通れないと思う。『怖い』
汗だくで埃まみれになりながらの作業でも、私は気持ちがいい。精神的には持つけれども、体力が付いていけるかしらと多少気になった。そうこうしているうちに二泊三日の体験修行は最終日。
早いのか遅いのか…。とにかく今日で一応終わり。
何を得たのか、悟ったのか、はっきり言って分かりません。ただ、この三日間リラックスしていたのははっきりしています。話を聞いて頂けた事が一番の薬となりました。そして、早朝の眺めは素晴らしかったです。もっともっと、ボーッとしていたいと思いました。
５１年間過ごしてきた生き方、考え方が、たったの三日間で変わろうとは思いません。ある人にとっては１日あるいは２日、または、たった一言で全く別の考え方、生き方になる場合もあると思いますが…。私の場合はかなり凝り固まってしまっています。治そうとは思っていても、如何せん、やっぱり『我』が強いと実感させられました。
ボチボチ生きていきます。今はかなりさっぱりこんとした気持ちなのです。朝シャンをした後のような気持ちです。グチグチといろんなことを聞いて頂きまして有り難うございました。また、家に帰ればいつもの生活に戻ります。歌の文句ではありませんが『生きてみます。私なりに』です。
ありがとうございました。
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