御宿町 Ｒ．Ｉ（４７歳 主婦）
三日体験修行に参加するに当たって、自宅を出るまでは不安だらけでした。
まず、無事修行が出来るかどうか、夜は一人で本堂に寝ることが出来るかとか、いろいろ不安が頭の中一面に広がっていました。
修行に入ってみると、自分の他に２名の参加者がいることでホッとして、不安が少しは和らぎました。しかし、今度は別の不安が生じました。一緒について行けるかどうか…。一緒に修行する人達は若い方々でしたので、気後れを感じてしまいました。
何はともあれ、三日間を無事に終わらせなくてはいけない、ただ、それだけを念じていました。いざ修行になると夢中でした。最初の内は、お経を唱えるにしても追いついて行くだけで、全く大きい声を出す余裕はありませんでした。
それより、足のしびれを少しでも和らげようと思って、体重を前にかけたり後ろにかけたりすることばかり考えていました…。
最初は、なかなか精神が集中出来ず、雑念が次々に出てきました。お経が終わりかける頃、このままじゃいけないと思い、とにかく無心にならなければと思いました。とにかく、大きな声を出してお経を上げることに勤めようと思いました。自分では頑張って声を出していたつもりなのですが、不思議と大きな声が出ませんでした。
二日目に入り、昨日と同じように朝勤が終わり、唱題行の時、一生懸命、大きな声を出そうと心がけ、夢中で唱題行に励んでいました。その時、不思議にも凄く頭が痛いのを覚え、何だろうと思っていました。しばらく唱えている内に自然に涙が出てきて止まらず、声を出して大声で泣きたいくらいの衝動にかられました。行が終わり、その事をお上人に話をさせて頂いたところ、「ご先祖の女性の方で、脳溢血で亡くなっている方がいるようですね」といわれました。確かに義母が脳溢血になり亡くなっていましたので、びっくりしました。そのホトケさんに通じた嬉し涙と聞かされ、大変、嬉しく幸せな気分になれました。一生懸命に頑張ったことに対して不思議な現象をみせられて、貴重な体験をさせていただきました。
行中は、大きな声を出しているつもりでいたが、お上人から、度々、声が小さいと注意を受けました。でも、私なりに大きな声を出したつもりでしたが、長い時間の中で、疲れもあり、自然に声が小さくなっていたようです。辛く長い長い三日間が何とか終わりました。
この三日間で得たものは、１．自分に素直になれたこと、２．気持ちに余裕が持てたこと、３．周りの目を気にしないで、自分の考えを表現することを覚えた事です。この三日間の体験修行を通していろいろ教えて頂いたことを無駄にせず、１日１日を大事に生きていきたいと思います。ありがとうございました。
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