東京都 Ｔ．Ｓ（２７歳 フリーター）
私は、以前から寺院巡りや、仏像を見るのが好きで、学生の頃はよく奈良へ行っていました。子供の頃は、仏像が怖かったのですが、今でも覚えているのが、１８歳の時、和歌山の那智へ行ったとき、近くの寺院で見た千手観音に何故か感動しました。那智の滝にも神聖なものを感じ、今迄、全く興味のなかったお寺や仏像が、だんだんと心落ち着くものになってきました。最近は、仏教的なものに疎遠になっていたのですが、今回、姉の誘いで体験三日修行を”付き合う”という感じで来ました。失礼な言い方だと思いますが、軽いノリで来たのです。三日間、行を体験して、姉とは違う意味で感動しました。考えを改めさせられたというか、今まで、自分の心のどこかにはあったものが、確実に表面に出て来ました。行に入ってみて、私の方が姉よりも、自分の中では効果てきめんでした。来てよかった。このようなご縁を頂いた、姉やお上人、奥様にも感謝しています。
私は、子供の頃から自由にさせてもらったせいもあり、一人で何かをやったり、どこかへ行ったりするのが、大好きでした。興味あることも沢山あります。きちんとしたレールの上を走っている姉や周りの友達とも違うし、時には逆戻りしたり、道をそれてみたり。端から見たらヒヤヒヤしたり。後ろ指を指されたりするような生き方を、今まで進んで来てたと思います。”変わってる”というのが、私の代名詞で一番言われる言葉でした。自分では、そんなつもりないし、私の生き様のモットーは、自分が一番楽しいことや、嬉しいと感じられる事を大事にしていきたい方でした。今までは、、自分の好きなことしかやってきませんでしたので、姉たちや周りの人から「いつまで、そんなことしているの？」と意見をされたり、また、ある面、羨ましがられていました。私自身、もともとクヨクヨするのは嫌だし、気にしない様にもしていましたが、完全にそれを無視する処もあったりしました。少しは、気にしたり悩んでたりもしてきました。
今回、こちらの行に入り、いろいろな悩みについてお上人や奥様に話しを聞いて頂き、やっぱり自分は自分でいいんだ。間違っていなかったんだ。と確認できました。
私の母も、私の一番の理解者だし、すごく私を認めてくれる人なのですが、霊的な事に関しては半信半疑でした。私自身、幼少の頃より霊感が強く、いろいろ見えたりして、内面的には、周りの人に言うことも出来ず苦しんできました。今回の行で霊的な面でも、私の人格の面の両方を理解して否定しないでくれた人は、お二人が初めてでした。ボキャブラリーは貧困ですが、本当に嬉しかったし、話をしていて本当に楽しかったです。霊的というか感覚的世界の話は、話せる人が周りにいないし、話すと気持ち悪がられていたので、そういったお話が普通に出来て尚かつ、興味深い仏教のお話や体験談も聞かせていただいて楽しかったです。
姉とは、仲は良いのですが、人格的な部分でお互い理解出来なかったところがありました。けれど、今回の体験を通して、解り合えない凍っていた部分が少しは解けてきたかな、という感じです。誰とでも完全に、理解し合うことは難しいことだと思いますが、今回の体験を通して、少しでも相手を理解するように心掛けてみよう、努力をしてみようという気持ちになりました。私は、はっきり言ってソリが合わなければそれまでと、楽天的な考えが持ち前なのですが、今回の体験から、人を理解する努力は必要。でも、自分は自分、人は人という感覚も併せて持たせてもらいました。今まで苦労のない人生を送ってきましたが、もし、「ピンチになっても何んとかなる」という気楽に考える性格で、自分では、それでいいと思っていました。その考え方は、人には否定的に見られていたし、直したほうが良いと言われる事もしばしばでした。自分では、「そーかなー？」と曖昧にしか考えていなかったのですが、人間が持っている潜在意識の働きについて、お話を伺い、大きな困難にあっても、心のどこかで「きっと、何とかなる。」と思う人は、人生何とかなるものだし、反対に、些細なことでも、大変に受け止めてしまえば、問題を解決できず死んでしまう人もいることを聞かされ、なるほどと思いました。私のことも、お上人や奥様から「あなたは、どんな困難にあっても何とかやっていくでしょう。」と言われて「よかったー。決心がついたー。」と思いました。姉もそういった考えには否定的だったと思うし、今回の体験修行を通して、いろいろな方向から自分を見つめ、考え方を勉強してみると、私のような考えも、少しは、姉にも解ってもらえたと思うし、私も姉のような考えもあるのだと、改めて認識出来ました。
私に自信を持たせてくれ、やっぱり自分みたいな人がいても受け入れてくれる人も居るんだ、自分は自分で、行動に責任を持ち自信を持って進んでいけばいいんだ！と気づかせてもらったのが今回の体験の結論です。
「全ての物事には意味がある」「なるべくしてなった」「縁があって」と言う言葉は、４年程前、ある人が、私に言ってくれたことがありました。今回、同じことをお上人が仰っていました。私は、現在フリーターと称して定職にも付いていません。好きなことは沢山あるけど、何が一番なのかもよく解らない、なんとも中途半端な状態です。今回の体験を通して、自分の心の中で、少し灯りが見えてき始めたような気がします。
また、『宗教』に対する考え方も、宗教の『宗』は要の意味、つまり、宗教とは、人間にとって『要の教え』＝『真理』であることを教わりました。また、先祖の供養についても、自分の心の中には、いつかやらなければいけないと思っていました。面倒くささが先に立ち、今まで延び延びになっていました。供養することで、道が開けるという言葉を頂いて、まずそれが自分を輝かせるための第一歩であると認識しました。
初日の日に、一番悲しかった事で、母の堕胎について父が無関心と書きましたが、私も書くまでそうだったじゃないかと、思い直され反省しました。
お経を唱えることも大事だけれど、まず、自分の中で心から『成仏』を願うこと、手を合わせていこうと思いました。供養も、心からの思いがないと中身がない物になってしまいます。
お上人の「感謝する心はし過ぎても足りない」という言葉は身に浸みました。何事も心からする事と、私は理解します。
お上人は、私のことを「仏門に縁ある人」と仰っていましたが、自分では、仏道を志すのを半途にして、終わってしまった前世があるのではないかと思います。前世で、目的を達成で出来なかったから、今回こそと、生まれて来たのかも知れないし、今回、自分の人生の目的を見つけて、満足行く人生を送ることが出来るか今のところ解りません。姉は、今回もダメだったりして、と笑っていましたが、それはそれで良いと思います。
人生は勉強だと思うし、今回がダメでも次回こそと思う。失敗は成功の元ということもあるし、そういった困難を乗り越えていくのも人間だし、人生だと思うし、勉強だと思うのです。仏道へ進むかどうか解りません。
今は、全国のお寺巡りをしてみたい気持ちも湧き出てきました。どちらにせよ、『仏道』に深い縁があるなら、仏門に入るときは入るでしょうし、頂いた『縁』に沿って自然に進んで行くのかなと思っています。焦らず、失敗や成功を繰り返しながら、自分を見失わないように心がけ歩いて行きたいと思います。
このような、出会いを頂き体験させて頂いたことを感謝致します。
本当に実りある体験、有り難うございました。この三日間、自分のためにとても有意義であったことを実感しました。進み方は、ゆっくりか早くかは解りませんが頑張っていこうと思っています。また、来ます!!
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